今回のテーマは“ステア(撹拌)”について。
コーヒー店で浅煎りを注文した際、ハンドドリップの蒸らし時にスプーンなどでコーヒー豆をかき混ぜているのを見た事はないでしょうか?
喫茶店などで深煎りをよく飲まれるという方にとっては、あまり馴染みのある光景ではないかも知れませんが、浅煎りを多く取り扱うお店ではちょくちょく見られます。
これは一体何をしているのか、味はどうなるのか、そういった疑問を持っている方もいらっしゃると思うので、今回はいわゆる“撹拌ドリップ”についてご紹介していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてくださいね!
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撹拌ドリップとは?
なんの為にコーヒー豆を混ぜるの?
そもそもなぜかき混ぜるのでしょうか。これは簡単にいうとコーヒー豆から味(成分)を引き出す為です。
この撹拌ドリップは主に浅煎りを淹れる時に用いられますが、浅煎りの中でもシナモン〜ミディアムローストくらいの焙煎豆で用いられる事が多いように思います。
というのも、特にシナモンくらい浅い焙煎度の場合、普通に注ぐとコーヒー豆の成分が十分に抽出されないままドリップが終わって、酸味が強調されすぎる場合があります。
その場合、混ぜる事によって、よりコーヒー豆の持つ旨味を引き出す事ができるという事ですね。
味はどう変わるの?
では、味はどう変わるのでしょうか。先ほど、旨味を引き出す事ができると書きましたが、撹拌する事によって、より甘みだったりボディ感、コクといった部分が得られるようになります。
もちろん、酸味やフレーバーを楽しみたい、クリアなコーヒーが飲みたいという場合は特に混ぜずにそのままドリップしても良いですが、少し酸味がキツく感じたりする場合は、こうする事によって解決できます。
まろやかでフルーツのような甘酸っぱさを感じる事ができるようになりますよ。
撹拌ドリップのやり方
では私がよくやる撹拌のやり方を説明します。
2.ドリッパーにペーパーをセット。予め湯通し(リンス)して紙臭さを取ります。
3.お湯は沸騰させてから87℃前後まで下げます。
4.1投目で50ccのお湯を注ぎます。
5.ドリッパー内にお湯があるうちにスプーンで下の方まで5〜10回程度混ぜます。
6.2投目で70cc、3投目〜5投目を各40cc注ぎます。(計240cc)
7.お湯が落ち切る直前くらいでドリッパーを上げます。(2分30秒くらいを目安に)
混ぜ方のポイントとしては、ドリッパーの下の粉まで満遍なく混ぜるという事。上部だけではなく全体をしっかり撹拌してあげましょう。
上部だけだと、お湯を注いだ際に浮いてくるアクをかき混ぜる事になるので、なるべく下の方から混ぜるようにするのがポイントです。
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まとめ
撹拌ドリップについてご紹介してきました。ここまでの内容を簡単にまとめておきましょう。
・撹拌する事によって、甘くてマイルド、ボディ感のあるコーヒーになる
・混ぜる時はなるべくドリッパーの下から満遍なく混ぜる
このような感じでしたね。
浅煎りはよく飲むけど、酸味がキツくてうまく淹れられない、味が薄い、もう少し甘みを感じたいなどなど、淹れ方でお悩みの方はぜひ一度試してみてくださいね。
それでは!
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